「亜鉛は髪にいい。」薄毛の方ならもはや常識と言えるような事実ですよね。
しかし「DHCの亜鉛サプリを飲んだらハゲる。」という話が知恵袋に投稿されました。
今回は噂の真相を解明すると共に『亜鉛と髪の毛の密接な関係』を分かりやすく解説します。
また本気で髪を生やしたいなら、亜鉛よりも科学的根拠のあるAGA薬を使いましょう!
私が実際にAGA治療で髪を生やした記録はこちら↓
DHCの亜鉛サプリを飲むとハゲるのか
DHCの亜鉛サプリを摂取するとはげるって本当ですか?
ベストアンサー
引用:ヤフー知恵袋
それは分かりませんが、人が生きるのに不必要な物質は髪の毛が一番吸収し、排出するために抜け落ちると聞きます。
2022年8月26日、ヤフー知恵袋にこのような投稿がなされました。
髪を生やすために亜鉛を飲んでいる人は少なからずいます。DHCの亜鉛サプリは安くて手軽に手に入るので入門者にはありがたい商品です。
しかしこのような疑問があれば、不安に思う人も多いでしょう。
なぜDHCサプリの亜鉛を飲むとハゲるという噂が出たのか、真相に近づけるもっと詳しい質問がありました。
至急です DHCの亜鉛のサプリメントはセレンとクロムが入っている為ハゲるとお聞きした事があるんですが、本当ですか? だとしたらセレンとクロムが入っていない亜鉛のサプリメントがあれば教えていただきたいです。
引用:ヤフー知恵袋
投稿者はかなり焦っている様子。
どうやらDHCの亜鉛サプリを飲むとハゲるという噂は、成分中に含まれる「セレン」と「クロム」が問題視されているようです。
DHC亜鉛サプリに入っている「セレン」と「クロム」とは
ではハゲる原因とされている「セレン」と「クロム」とは一体どんな成分なのでしょうか。
セレン
セレンは水や食品に含まれるミネラルです。腎臓や肝臓に含まれており、強い抗酸化作用があります。水銀の無毒化や血栓ができるのを防ぐ効果もあるため、人体に有益な栄養素といえるでしょう。
クロム
クロムは必須ミネラルの1種です。体内のあらゆる代謝で必要となります。ただし必須ミネラルの中では最も微量に存在する成分です。
セレンとクロムは摂取しすぎるとハゲるのか
セレン・クロム共に人体には有益なミネラルである事が分かりました。
では、セレンとクロムを摂取しすぎた場合はハゲにつながるのでしょうか。
セレンとクロムの過剰摂取に関して、東京都福祉保健局が興味深い記事を公表していました。
Q:海外でセレンやクロムが高濃度に含まれたサプリメントによる健康被害の報告があると聞きましたが、本当ですか?
A:セレンやクロムが高濃度に含まれているサプリメントによって健康被害が報告されていると、アメリカの政府機関が注意喚起しました。
引用:東京都福祉保健局
・セレンやクロムの過剰摂取によって起こった症状は「脱毛」「筋肉のけいれん」「下痢」「関節痛」などです。
おそらく上記の報告に「脱毛」が入っていた事によって、セレンやクロムが配合されている「DHCの亜鉛サプリを飲むとハゲる」と言われ出したのでしょう。
ちなみにDHCだけでなく、アサヒのサプリ「ディアナチュラ」の亜鉛も同様にハゲると噂されています。(セレンやクロムが配合されているため)
DHCの亜鉛サプリをどれだけ飲むとハゲる?
DHCの亜鉛サプリにはどれだけの量クロムやセレンが入っており、1日何粒ほど飲めばハゲるのかを見ていきましょう。
成人男性 1日の推奨量 | 成人女性 1日の推奨量 | DHC配合量 | |
---|---|---|---|
セレン | 30㎍ | 25㎍ | 50㎍ |
クロム | 10㎍ | 10㎍ | 60㎍ |
DHCの亜鉛サプリにはセレン・クロム共に1日の推奨量を大きく超えている事がわかります。
ただし健康被害を起こさない限度量は、セレンだと「男性400㎍:女性350㎍」、クロムは男女共に500㎍です。
よってDHCの亜鉛サプリを1日7粒以上飲み続けなければ、ハゲることはないでしょう。
参考までに、アメリカで問題となったサプリメントにはセレン40,800㎍、クロム3,426㎍入っていたようです。
そりゃあ健康被害も出ますわ
亜鉛と薄毛の関係性
亜鉛と薄毛には密接な関係があります。
なぜなら亜鉛は以下のような成分だからです。
- 髪を作るのに必要な成分
- 正常な髪の成長を促す成分
- AGAを止める役割のある成分
亜鉛は髪を作るのに必要な成分
髪の毛がほぼタンパク質でできているというのはご存じかと思います。
タンパク質は様々なアミノ酸から構成されているのですが、その中でも髪の毛の主成分※1を作り出すのに亜鉛が使われています。
この役割は他の物質では代用ができないので、亜鉛が不足していると髪の毛の主成分の生成ができなくなってしまいます。
つまり髪の毛がタンパク質でできているからと言ってタンパク質だけを取りまくっても、亜鉛が不足している状態では髪の毛を作り出せないのです。
タンパク質を取りまくっても亜鉛をきちんと取らなければ、薄毛は改善しないのでご注意ください。
MEMOは読み飛ばしていただいて結構です!詳しい情報を知りたい人だけ読んで下さい。
※1 髪の毛の主成分⇒ケラチン
ケラチンは複数のアミノ酸で構成されているタンパク質で、人間の髪の毛や爪、皮膚の主な成分です。
ケラチンが不足すると髪が作られるまで時間がかかってしまい髪の毛が細くなったりハリ・コシが失われたりします。
その結果として髪が弱り抜け毛や薄毛に繋がることもあるので、髪の毛にとってはとても重要な成分なのです。
亜鉛は正常な髪の成長を促す成分
髪の毛はある一定の周期※2で成長していきます。周期の最初は細胞が分裂して新しい髪が生まれる「成長期」です。
この期間は2~6年間あります。その後約2~3週間髪の成長が止まる「退行期」が来て、最後に3~4か月程度の「休止期」で次世代の髪の「成長期」に備えます。
生活習慣やストレス、その他何らかの原因でこの一定の周期が乱れて「成長期」が通常よりも短くなってしまうとだんだんハゲてきます。
亜鉛はこの周期を整えて正常な髪の成長を促す効果が期待できます。
DHCの亜鉛を飲んでる人の多くが、この効果を期待しているのでしょう。
抜け毛が増えたと感じる場合は髪の成長周期が乱れている可能性が高いです。
※2 一定の周期⇒育毛サイクル
育毛サイクルとは主に4つの周期から成り立っている髪の毛の生涯を指します。
1、古い髪が抜け落ちて新しい髪が生えてくる『初期成長期』。2、成長し続ける『後期成長期』。3、成長が止まる『退行期』。4、次の髪の毛に備える『休止期』。
上記で説明したように成長期が2~6年と最も長いので、現在生えている髪の毛の9割近くが成長期の髪です。
つまり科学的には一生髪を切らなくても永遠と髪を伸ばし続ける事は不可能という事になりますね。
AGAを止める役割のある成分
男性ホルモン型脱毛症の事を医療用語でAGAというのですが、薄毛にお悩みのみなさんなら一度は聞いたことがあるでしょう。
このAGAは5αリダクターゼという酵素がテストステロンに作用してジヒドロテストステロンへと変化させることで起こる現象です。
亜鉛はAGAの根本原因である5αリダクターゼの働きを抑制する効果があります。よってAGAを止める役割がある成分として認知されているのです。
5αリダクターゼこそ薄毛の天敵なのです。
前頭部・頭頂部がハゲている人は高確率でこいつが原因です。
用語を詳しく解説
5αリダクターゼという酵素が男性ホルモンの一種であるテストステロンと結合することによって薄毛を進行させる物質ジヒドロテストステロンが生まれてしまいます。
この5αリダクターゼ(特にⅡ型)は前頭部と頭頂部に多く存在するので、AGAはその部分から症状が出やすいのです。
しかも腹立たしい事に5αリダクターゼⅡ型は頭部では脱毛作用を発揮し、それ以外の箇所では発毛作用を発揮するのです!!つまり頭の毛が薄くなってそのほかの体毛が濃くなるのは完全に5αリダクターゼⅡ型のせいなんです。なんて奴だ。許せませんね。
DHCの「亜鉛」ってどんな栄養素?
DHCサプリなどの普及によって、身近なものになった亜鉛。
薄毛との関係性は分かったけれど「そもそも亜鉛ってどういう物質なの?」と疑問に思っている人も少なくないでしょう。
以下ではDHCの亜鉛サプリに関する基礎知識にくわえ、亜鉛の多く入っている食べ物をご紹介します。
ハゲ予防を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
DHCサプリでも人気の高い「亜鉛」とは
DHCでも人気の亜鉛は、健康な体を作るのに必須な5大栄養素※の1つである「ミネラル」の一種です。
人の体には微量(成人で約2g)しか含まれていませんが、筋肉や皮膚、そして肝臓・脳・眼などの重要な臓器にも必要な栄養素です。
タンパク質の生成や新しい細胞を作るのに使われる成分であるため、乳児や成長期の子供には特に重要な栄養素となっています。
人体に必須であるにも関わらず体内では生成できないので、食べ物から取り入れるしか方法がありません。
食生活の変化によって現代人には不足しがちな栄養素の1つなので、偏った食事をしている方は意識的に摂取していく必要があるでしょう。
最近ではDHCなどのサプリを使って亜鉛を摂取している人も増えています。
ただしサプリメントで積極的に取らなくても、栄養バランスの取れた食事をすれば必要量の亜鉛は取れます!
※ 5大栄養素⇒タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル
5大栄養素はバランスよくとるのが理想であることは言うまでも無いですが、現代人はこの内「タンパク質」「炭水化物」「脂質」の摂取に大きく偏っています。
ジャンキーな食事をしている人を想像したら何となく納得ですよね(笑)
ちなみに体を構成するミネラルは16種類あります(炭素・酸素・水素・窒素を除く)。これらを一つ一つ不足しないように気を付けるのは大変なので一般的に「不足しがち」と言われているものだけ気にして摂取すると良いです。
亜鉛の多く入っている食べ物(日常で食べやすいもの)
亜鉛の多く入っている食べ物は貝類や肉類です。
亜鉛と言えば牡蠣というイメージが強いと思いますが、他のアサリやハマグリなどの貝類も比較的多くの亜鉛が入っています。
ただ、貝類って日常であまり食べないですよね…高いし。
そこで日常で食べやすく、亜鉛が多く含まれている食品をピックアップしてみました。
食品名 | 100gあたりの含有量 |
たまご(卵黄) | 4.2mg |
するめ | 5.4mg |
ししゃも | 2.0mg |
牛もも肉 | 4.1mg |
焼きのり | 3.6mg |
プロセスチーズ | 3.2mg |
豚肩ロース | 2.7mg |
これらの食品を日常的に食べていれば、DHCのサプリに頼らずとも亜鉛不足は防げるでしょう。
ちなみに生牡蠣は100gあたり約14.5mgと圧倒的な含有量です。
DHCの亜鉛を効率よく摂取するには
亜鉛を効率よく摂取するには吸収率を高める食品と一緒に食べることが重要です。
DHCサプリなどで亜鉛を摂取しても、吸収されるのはごく一部だといわれています。
亜鉛の吸収率を高めるにはビタミンCやクエン酸に加え、動物性のタンパク質と一緒を食べるとよいです。
DHCの亜鉛サプリも単体で摂るのではなく、ビタミンCのサプリと一緒に飲みましょう。
牡蠣にはタンパク質も含まれているので、牡蠣にレモンをかけて食べるのは理にかなっていたんですね!
この事実を知って、私はオイスターバーに通っていた時期がありました。もちろんハゲ予防が目的です。
DHCの亜鉛が不足するとハゲる理由
結論から言うと、亜鉛不足に陥るとハゲる可能性があります。
その理由は大きく分けて2つです。1つずつ丁寧に解説していきましょう。
髪の生成ができにくくなる
亜鉛は皮膚や髪の毛の合成に関わっているので、亜鉛が不足してしまうと皮膚に炎症が起きたり脱毛したりしてしまうのです。
亜鉛は皮膚や髪だけでなく肝臓・脳・眼などの重要な臓器にも存在しているので、亜鉛が不足した場合は優先的に重要な臓器へ供給されます。
結果として優先度の低い髪の毛には亜鉛が行きわたらず薄毛が進行する可能性があります。
AGAの原因物質がたくさんできてしまう
すでに説明しましたが、亜鉛にはハゲを進行させる原因酵素「5αリダクターゼ」の働きを抑制させる効果があります。
薄毛になる根本的な原因の5αリダクターゼを抑制するという事は、ハゲ予防とダイレクトに関わってくるのです。
亜鉛が不足すると5αリダクターゼが活発に活動してしまい、脱毛成分「ジヒドロテストステロン」が増えて脱毛を促す場合があります。
まとめると、亜鉛不足の状態では「正常に髪が生成できない」「脱毛物質の発生を抑えられなくなる」のです。
テストステロンは悪くない
テストステロンは男性ホルモンの一種であり、男性らしい体を作るのに必須のホルモンです。
たまに「テストステロンのせいでハゲる」などという記事を見かけますが、それは間違っています。
テストステロンは5αリダクターゼに作用されてジヒドロテストステロンに変化すると脱毛作用をもたらしますが、テストステロン自体は薄毛には関係ありません。
テストステロンには思考をポジティブにしたり、集中力の向上や疲れずらい体にする働きがあります。
また、テストステロンさんという方のTwitter『Testosterone (@badassceo)』には日々をポジティブに生きる考え方や人間関係に悩む方への心優しいアドバイスが書かれているので、フォローすると人生に疲れずらくなります。
DHCの亜鉛をとりすぎたらハゲる理由
なんと亜鉛は取りすぎてもハゲる可能性があるのです。
髪にいいからと言ってDHCサプリメントなどで大量に亜鉛を摂取するのは今すぐやめましょう。
血行が悪くなりハゲる
DHCサプリなどで亜鉛を取り過ぎた場合、銅や鉄などのミネラルが吸収されるのを阻害してしまいます。
その状態が続くと、銅欠乏症や鉄欠乏症となり貧血を起こしやすくなります。
貧血によって体中に十分な栄養素が送れない状態では息切れ・頭痛・立ち眩みなどの症状をおこすだけでなく、頭皮の血行も悪くしてしまいます。
すると毛根への栄養素も上手く行きわたらないので、毛が細くなったり脱毛したりし、最終的にハゲるのです。
何でも適度に。DHCサプリメントを使って亜鉛を摂取する場合は1日の摂取量を必ず守りましょう。
体調不良を引き起こしハゲる
亜鉛の過剰摂取による健康への悪影響は、上記で述べた「血行が悪くなる」以外にもあります。
主な症状としては・吐き気、嘔吐・食欲減退・下痢や腹痛・善玉コレステロール※値の低下などが挙げられます。どの症状も栄養素の吸収を阻害してしまうので、軽い栄養不足の状態になってしまいます。
頭皮はからだ全体で見れば末端なので栄養が送られる優先順位が低いです。よって栄養不足による影響を最も早く受けるのが髪の毛なのです。
つまり栄養不足⇒ハゲると考えても差し支えないでしょう。
DHCサプリの亜鉛が体にいいと思っても、摂りすぎには十分注意しましょう。
※ 善玉コレステロール⇒HDLコレステロール
HDLコレステロールは善玉コレステロールの一種です。
血管の柔軟性を失わせて動脈硬化などを引き起こす悪玉コレステロールが増え過ぎないよう、HDLコレステロールは血中に溜まったコレステロールを肝臓に運ぶ役割を担っています。
結果として生活習慣病の1つである動脈硬化を防ぐことができるのです。その活動を抑制してしまう亜鉛の過剰摂取はもはや薄毛以上に深刻な問題を引き起こします。
DHCの亜鉛とハゲの関係性についてのよくある質問
Q1.DHCの亜鉛サプリはどれくらい飲めばハゲないですか?
A.基本的に推奨摂取量である1日1粒であれば、クロムやセレンの過剰摂取にはなりません。ただし亜鉛を飲んだからといってハゲが改善するかは別問題なので注意が必要です。
Q2.DHCの亜鉛を飲んでハゲた人はいますか?
A.DHCの亜鉛を飲んだせいでハゲたという人は、今のところ公表されていません。科学的に考えても、よっぽど過剰摂取しない限りは大丈夫でしょう。
Q3.DHCの亜鉛を飲んでハゲを改善できますか?
A.抜け毛の予防には多少つながるかもしれませんが、髪が生える事はないでしょう。髪を生やしたい場合は、専門のAGAクリニックに診てもらう事をおすすめします。
DHCの亜鉛とハゲの関係性についてのまとめ
DHCの亜鉛がハゲると言われている理由は以下の通りでした。
アメリカのサプリメント会社が”異常な量”のセレンとクロムを含有したことで、健康被害が報告されていました。
DHCの亜鉛サプリは適正量で販売しており、”飲んだらハゲる”という風評被害を受けていたようです。
また亜鉛は髪の毛の生成にとって必須の成分であり、抜け毛を抑える効果も期待できます。
亜鉛と薄毛の関係について理解することで、亜鉛を積極的に適切な量だけ摂ろうと思っていただけたら幸いです。
ただし、あくまでも薄毛の要因の1つを解消しただけなので「亜鉛を摂取するようになったから髪が生える」という訳ではありません。
私自身の経験で言うと薄毛改善の効果は実感できませんでした。(そもそも私が亜鉛不足ではなかったのかもしれませんが)
私が薄毛改善の効果を実感したのは唯一「AGA治療をおこなったこと」なので、本気で薄毛を直したい方はAGAクリニックに行くことをおススメいたします。
おすすめのAGAクリニックはサイドバーにて『ランキング形式』で載せているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
少しでも読者様の参考になれば幸いです!
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